2024年を迎えて
昭和区九条の会の皆様、明けましておめでとうございます。
皆様のご健康と会の発展を心からお祈りします。
今年の日本の政治は、大きく動く要素を孕んでいるように思います。
昨年来、自民党の安倍派をはじめ各派閥が、企業献金の隠れ蓑であるパーティー券を政治資金報告書に 正しく記載せずに政治家の裏金作りしていることが明るみに出た事件で、政府、与党の幹部たちが責任を問われながら口を噤んでいる中で、自民党議員が捜索を受けるという一大疑獄が進行しています。
沖縄では、一昨年12月に閣議決定された「安保3文書」の下で、本島でも宮古・石垣・与那国などの離島でも、軍事要塞化がたいへんな勢いで進められています。自衛隊の、特にミサイル基地の建設、米軍と自衛隊の共同の実戦訓練が実行され、沖縄の人々は太平洋戦争末期の米軍との地上戦で住民の4人に1人が犠牲となった「沖縄戦」の再来を、現実味をもつものとして恐れているところです。
名護市辺野古の米軍新基地の建設をめぐって、県民の一貫した反対意見を体して沖縄県は不承認を一貫させてきましたが、昨年師走、福岡高裁那覇支部が、県に承認することを命じる判決を下し(20日)、県がそれを拒否するや国(国交省)が県の権限を取り上げて承認を代執行するという挙に出ました(28日)。防衛省はこの年始から工事を開始します。これは、憲法の地方自治保障を根底から破壊する暴挙ですが、南西諸島の要塞化と一体のものとしてなされているといえます。
こうして、政府は国民・住民の民意に耳を傾けないまま、悪政を強行しています。私たちは一方的に押され続けているようですが、同時にそうした中でも民意の勢力は、確実に結実していると思います。一例ですが、先の裁判では判決は国に忖度して司法の尊厳を投げ捨てるひどいものでしたが、末尾に「付言」を加え、その中で国に県との対話を求めました。付言は、判決の結論(主文)とは直接に結びつかないものですが、内容上、実質的に国に少なくない影響を与え続けます。ここにも、沖縄県内外の人々のあきらめることのない基地反対の運動の成果が確実に反映されています。
そして、これを支えるものは、憲法を守る勢力にほかならないと考えます。「去年今年貫く棒の如きもの」—-年の初めにこの虚子の句を思い出しますが、変わらない志を持って一日一日を生きたいと思います。今年もよろしくお願いします。
小林 武(沖縄大学客員教授、昭和区九条の会代表世話人)
2024年平和へのメッセージ
23年11月、保育の配置基準が76年ぶり(!)に変わった。「歴史が動く」。大きな感動とともに、それを体感した。
私は中満泉さん(国連事務次長)の「コロナが収まったら、以前のような社会に戻るのではなく、コロナで見えてきた、もともとあった問題の根本をきちん見据え、変革していく」ことが大事―この言葉を思い返していた。
今できる“小さな積み重ね”が、次の“大きな達成”につながる。今年、そんな歩み出しがしたい。
T(保育士)
まだ学生なので成人という実感はあまりなく、社会人になる時が節目かなと。でものんびりとはしていられないと思っています。
世の中は目まぐるしく動いているのに、日本の政治も企業も国民も、自分さえよければこのままでいいという考えが多い。こんな状況で平和活動を続けているこの会はすごいと思う。
ただ自分としては、9条は部分的に無理があると考えています。自衛隊違憲とか。けれど非核3原則などは世界から注目されているし、そのまま貫くべき。
フェイクも含めていろんな情報があふれているので、発信している側が何を目的としているのかなど、深いところも探りつつ柔軟な思考を養っていきたいです。
Y.M.(吹上学区 20歳)
母親より
今まで見守ってくださった方々への感謝を忘れず、今後は自分が何かを還元できる人になってほしいです
平和の大切さ
平和のともしびウォークに参加するまで平和について考える機会は少なかった。
しかし、初めてこの活動に参加して「平和は当たり前ではない」、「戦争は絶対してはいけないこと」と同じ思いを願うたくさんの方に出会い、様々な話や想いを知った。
戦争のない日本は平和で、今の日常が当たり前ではないことを子どもを中心にもっとたくさんの方に知ってほしいと思った。そして毎日、何事もなく過ごせることに感謝し、1日1日を大切に生きようと思う。
K.S.(子ども食堂ボランティア)
今年こそ戦争・武力紛争を止めさせましょう。
昨年はロシアのウクライナ侵攻戦争が続いている中、イスラエルによるハマス殲滅を口実にガザ地区住民の撲滅とも云える残虐な襲撃が続けられた。これらの武力紛争、残虐行為に国連はロシア・アメリカの拒否権により、為す術がない状態でした。今年こそ世界の戦争・紛争を止めさせなければなりません。極めて困難ですが、希望を持ち世界中の人たちと連帯し一人一人が出来ることで平和を希求しましょう。
T.K.(村雲学区)
2000年の国連総会に、各国首脳(クリントン・プーチン・江沢民・森首相など)が集まり、21世紀に目指すべき姿を議論し、ミレニアム宣言を出した。そこでは「戦争はもちろんしない・法の支配・国連中心主義・世界的な格差解消(貧困撲滅・教育の充実)」などが掲げられた。議論の中で日本国憲法が大きく評価された。僅か20年少し前のことである。軍拡路線に反対し、日本のブランド平和主義の復権を粘り強く求め続けよう。
S.G.(広路学区)
街頭署名宣伝に参加して
毎月4回の宣伝行動が計画されていますが、毎回参加できることはありませんが、出来るだけ参加するようにしています。
最近は事務局長の馬渕さんがハンドマイクで、憲法9条を守る意義を分かり易く、又平和を願う思いを熱心に訴えられるので、道行く人々に署名行動をしていることが良く分かってもらえます。
声をかける人は、雰囲気で決めがちですが、意外と予想に反して快く署名をしてもらえたり、黙って署名をされる人とか、労いの言葉をかけられたりしますと、「話してよかった!」と気持ちも軽くなります。
中には、「改憲賛成」とか若者に多い「大丈夫です」とかの対応もありますが、「戦争にならないようにしましょう」と言って受け流します。「武器やミサイルで平和は守れませんよね」と話しかけることで、対話になる時も嬉しい一瞬です。一回での署名数は僅かですが、今出来ることで継続していこうと思っています。
署名宣伝に参加者が多いと元気と力がもらえます。最初はバナーを掲げていただくことも大きな宣伝力になります。ご参加お待ちしています。 (F)
第15回昭和区平和美術展
「世の中に1つ」のあなたの作品を創って、出展しませんか。
平和のための「昭和区平和美術展」は、今年15回になります。
今ほど「平和」が望まれている時はありません。
平和だから芸術=美術を創作し、鑑賞して楽しめます。
さあ!どなたでも平和美術展で、楽しいひとときを過ごしましょう!
昭和区平和美術展の過去の出展作品から
<第15回昭和区平和美術展>
- い つ:2024年5月14日(火)〜5月19日(日)
- どこで:名古屋市民ギャラリー栄
- なにを:絵画、書、写真、工芸品、彫刻
- 入場無料:出展費用:1点千円
詳しくは、チラシでご案内します。(F)
写真撮影講座に参加して
昭和区平和美術展に昭和区九条の会の会員がもっと積極的に作品を出せばよいと思っています。しかし、私自身これまで芸術に縁がなく、出すものがありません。そこへ、美術展の写真の部が、出展を後押しする講座を開いてくださり、私はスマホを持って参加しました。青空の下、美しく咲いている花たちにスマホを向けるだけで簡単に綺麗な写真が撮れます。
でも、それが私の作品と言えるのでしょうか?私だけの写真を撮れるようになるのは、まだまだのようです。
M.M.(川原学区)
平和の一句
吟行参加者の作品から
落葉踏む地雷の潜む国憂れう (吹上学区 M)
小春日和のもと、色とりどりの落ち葉を踏みしめながら戦争の地に思いを馳せて詠まれた句です。吟行参加の多くの人の共感を得ました。
〇 今、読んでほしい平和を考える絵本
こんな絵本はいかがですか?
『おせち』内田有美 文・絵、満留邦子 料理、三浦康子 監修(こどものとも年中向き2024年1月号、福音館書店)
去年の暮れに発売後すぐに売れ切れになった絵本がある。今回紹介したい絵本『おせち』だ。多めにとった白の背景にリアルなおせちが並ぶ、その美しさに私も手に取ってすぐに買ってしまった。「おせちりょうりってしってる? あたらしいとしをいわう うれしいりょうり みんなのねがいが こめられています」とはじまり、「くろまめ ぴかぴかあまいまめ まめまめしく くらせますように」と続きます。子どもの出生、お米の収穫、お金、本を読んで賢く、幸せが広がりますように…それぞれ何の料理はわかりますか?昔から込められた私たちの願いにあふれた絵本です。
K.T.(静岡福祉大学)
憲法9条をめぐる情勢について
「安全保障三文書の実現化」
明けましておめでとうございます。
元日の能登半島地震に驚かれた方も多いと思います。改めて、被災された方々にお見舞いと一刻も早く復興されることをお祈りします。
さて、自民党は、昨年からの裏金疑惑発覚に揺れています。しかし、このような事態にもかかわらず、2022年12月に閣議決定した「安全保障三文書」に基づいて軍拡が着々と実現されています。
2022年に海上保安庁から「海上保安能力強化について」日本近海を取り巻く情勢として強化すべき能力を提言しています。「新たな脅威に備えた高次的な尖閣領域警備強化」「戦略的な自衛隊、外国海上保安機関との連携」などです。この提言は、沖縄南西諸島の自衛隊によるミサイル及び弾薬庫配備、米軍との共同訓練と一体化すると思います。
憲法9条で謳われている「軍隊を持たない」「威嚇をしない」を否定する行動です。
また、岸田首相の2024年年頭記者会見で「憲法改正の実現に向けた最大限の取組みも必要です。自分の総裁任期中に改正したい。今年は条文案の具体化を進め、党派を超えた議論を加速する」と述べました。
憲法9条を無視した軍事力強化を進め、憲法9条改定を実現しようとする岸田政権の危険性を多くの人々に伝え、広めなければならないと思います。
<特報>三上智恵監督最新作「戦雲(いくさふむ)」
ナゴヤキネマ・ノイ(旧シネマテーク)で近日公開!
昭和区九条の会事務局長:馬渕 博光
☆九条の会 スーパー前まち宣伝&署名
- 2月 9日(金) スーパーヤマナカ前 10:30〜11:00
- 2月16日(金) 桜山交差点 12:00〜12:30
- 2月21日(水) 興正寺マルシェ 10:30〜11:00
- 2月29日(木) 御器所交差点 12:00〜12:30
- 3月 9日(土) 八事イオン前 10:30〜11:00
- 3月16日(土) 桜山交差点 12:00〜12:30
- 3月21日(木) 興正寺マルシェ 10:30〜11:00
- 3月29日(金) 杁中バロー前 10:30〜11:00
平和がいいな昭和区の会
御器所交差点スタンディング宣伝
ご一緒に「へいわのうた」を歌いましょう♪
2月19日(月)、3月19日(火)12:00〜12:30
〇 今、おすすめの映画
ダム・マネー ウォール街を狙え!
2月2日より伏見ミリオン座にて公開 105分
2021年初頭、アメリカ金融マーケットが激震する前代未聞の大事件が発生した。ウォール街の強欲エリートをぶっつぶせ!SNSで集結した個人投資家たちが巻き起こす世紀の大逆襲。クレージーなまさかの実話をユーモア満載で映画化。ネットが団結して世の中を 動かした。平凡なひとりの声から動き出すってことあるんだね。笑ってスッキリ元気もらえるよ。
(九条の会 会員 U)
「何でも語ろう会」
1/20(土)から会場が移転します
移転先:昭和区長池町3-27 深田荘101号室
- 連絡先:「天元」鈴木さん(090-9170-5569)
- 会費:1回300円/人
- 日時:毎月第1、第3土曜日 午前10時~11時45分
世話人会
- 2月15日(木),3月21日(木)19時〜
- 高齢者就業支援センター4階
- ※会員ならばどなたでも参加できます!
事務局より
2023年期の会費納入、ありがとうございました。憲法9条を広め改憲NO!の運動を創意工夫を凝らし豊かに進めて行きましょう。まだ、納めておられない方はよろしくお願いします。区外の方には振込用紙を同封しますのでご利用ください。
編集後記
年が明けた途端に起こった能登半島地震は大きな衝撃でした。被災された方々の困難な状況が早く良い方向へ向かうことを切に願います。 災害への備えが大切であるように平和への備えも大切です。後の祭りとならないよう、このたよりで訴えていきたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いします!(O)